2008/2/8 金曜日

サプリメントがマイナスに働くとき

Filed under: サプリメント・栄養成分, ガン — info @ 22:04:52

■the journal Mayo Clinic Proceedings

アメリカのミネソタのメイヨークリニックの医師グループが、抗酸化サプリメント摂取とガンの発症リスクの関連性を調べた12の臨床試験のデータ(総被験者数10万人以上)を統合し、評価したところ、抗酸化サプリメントを摂取してもガンの発症リスクは低下しないことが明らかになりました。

反対に、喫煙者がベータカロチンを摂取すると肺がんの発症リスクが10%高くなること、また、ビタミンEのサプリメントはガンの発症リスクにはプラスにもマイナスにもならないことが分かりました。

例外的には、セレニウムを摂取している男性はガンの発症リスクが23%低いことが明らかになりました。ただし、女性にはそのような効果はみられなかったとのことです。

1944年にフィンランドで実施され、発表された疫学調査で、29,000人の喫煙男性に5年から10年間、ビタミンEとベータカロチンを摂取してもらったところ、肺がんのリスクが低下するどころか高くなったという驚くべき結果が出たことは有名な話です。

たとえ、体内での有用な働きが確認されている栄養素でも、栄養素だけを抽出したもの摂取してもプラスにならないどことかマイナスになってしまうことがあるようです。そのうえ、試験に使用されたサプリメントは人工的に化学合成されたもので、そもそも、ベータカロチンやビタミンEは自然界に存在するものと化学合成されたものとでは、化学式は同じでも、立体的な構造が異なるとされていることも関係しているのかもしれません。

化学合成されたサプリメントを長期間に渡って摂取し続けることは避けなければなりません。

2007/12/6 木曜日

高齢者の長寿の目安は体脂肪ではなく、心肺機能

Filed under: 病気, アンチエイジング — info @ 11:57:55

■JAMA

60歳以上の高齢者が長生きするかどうかは、心肺機能が高いか低いかであって、体脂肪とは無関係であることが、アメリカの大学の試験で明らかになりました。

これまで、中年については、肥満度や運動不足が長寿を左右することは知られていましたが、高齢者のそれを調べるために、サウスカロライナ大学の研究チームは、2,603人の60歳以上(平均64.4歳)の高齢者を対象に、12年にわたる追跡調査を実施し、長寿に関わる要因を調べました。

その結果、心肺機能が高い高齢者ほど、死亡率が低いこと、それに対して、体脂肪率については、死亡率に影響しないことが分かりました。

[コメント]

メタボリックシンドロームの診断基準が大変話題になったのは、数値で示されたからのように思います。ウエストにしろ、体重(体格指数)にしろ、数値で示されるわけですから、数値によって、自分の程度を知ることが出来るわけで、その対策も数値をコントロールすることになりがちです。

ところが、ともすれば、数値を改善することは、一つの目安にしか過ぎないはずなのに、いつの間にか、目的化しかねません。検査結果の数値は、あくまでも、一時的な身体の部分の状態をあらわすだけであって、それが全てにはなりえないかずのものです。そんな数値に一喜一憂するよりも、美味しく食べて、気持ちよく運動することが長寿の秘訣のように思えてなりません。そんなことを強く感じさせてくれる研究報告でした。

2007/11/29 木曜日

インフルエンザの予防は薬よりも手洗いやマスクのほうが効果的

Filed under: 病気, 生活習慣 — info @ 10:45:28

■the British Medical Journal

インフルエンザやSRASなどの空気感染で広まるウイルスの感染を予防するには、薬よりも、手洗いを習慣化することやマスクや手袋、上着を着用するような方法のほうが効果的であると、各国の研究者で構成されたチームの調査で明らかになりました。

研究チームは、52の研究報告を精査した結果、ワクチンや抗ウイルス薬はインフルエンザの流行を食い止めるには不十分であるという多数の証拠を確認したうえで、国家のウイルス感染対策は、手洗いの習慣化やマスクの着用などのお金のかからない方法が優先されるべきであると指摘しています。

[コメント]

今年はインフルエンザの増加が記録的に早くから始まっているようです。インフルエンザというと、ワクチン接種や抗ウイルス薬に頼りがちですが、手洗いやうがいを励行し、マスクを着用し、防寒対策を怠らないといった当たり前な方法がワクチンや薬よりも効果的であることが証明されました。

2007/11/27 火曜日

男性ホルモンが高い男性は死に至る病気にかかりにくい

Filed under: 病気, 更年期障害 — info @ 12:53:35

■the journal of Circulation

テストステロンの濃度の高い男性ほど心臓発作、その他の致命的な病気にかかりにくいことが、イギリスのケンブリッジ大学の調査で明らかになりました。ただし、テストステロンを補充することのメリットとリスクは未だ明らかにはなっていないので勧められないとしています。

1993年から1997年にかけてから2003年まで、40歳から79歳の男性、11,606名のテストステロンの血中濃度を図ったところ、 テストステロンレベルの上位25%の男性はそれ以下の男性に比べて、心臓発作やその他の心臓病、ガンやその他の疾患で死亡するリスクが41%低いことが分かりました。

このことから、テストステロンレベルが低い男性は、心臓病やガンなどの致命的な病気のリスクが高いと考えなくてはならないとしています。

[コメント]

男性ホルモンは、年齢とともに減少していきますから、男性ホルモンの血中濃度は低くなってくると、さまざまな病気にかかりやすくなることは、避けられない老化現象なのでしょう。

ただ、女性の場合の女性ホルモンの減少ほどではないことから、身体や精神面への影響も女性の更年期障害ほどではありませんので、さほど関心が払われなかったのかもしれません。

ところが、最近は、男性でも更年期障害はあるとして、アンチエイジングクリニックなどでは、男性ホルモン補充療法が勧められたりしています。

女性のホルモン補充療法でも子宮がんや乳がんにかかりやすくなるというリスクも報告されていますが、男性ホルモンの補充によっても、前立腺がんのリスクが高まるとされていて、減少するからといって、安易に、補充すればいいというものではないと今回の研究チームでも警鐘を鳴らしています。

男性ホルモンの減少スピードが遅くなるように心がけることが大切なようです。

2007/11/5 月曜日

ガンを予防する食とライフスタイルの10カ条

Filed under: 食生活, 病気, ガン, 生活習慣 — info @ 18:19:42

■American Institute for Cancer Reserch

世界がん研究財団(WCRF:the World Cancer Resrch Fund)とアメリカがん研究協会(AICR:American Institute for Canser Resrch)は、がんにかかりにくくする食生活や生活習慣についての10個の項目を発表しました。

この報告は、9つの大学の研究チームによって、これまで発表されている50万件の研究報告から、22,000件に選別し、さらに厳格な基準で7,000件に絞り、これまでで最も広範に研究報告を分析して、がん予防のための食生活と生活習慣をまとめました。

1)適正な体重を維持すること。
2)毎日、最低30分は運動すること。
3)砂糖入り飲料は飲まない、そして、高カロリー食品(砂糖が多く、繊維が少ない加工食品や高脂肪食品)はほどほどに。
4)いろいろな種類の野菜や果物、全粒穀物、そして、豆類をたくさん食べること。
5)赤身の肉(ビーフやポーク、ラム)はほどほどに、加工肉は食べない。
6)もしも飲酒するのであれば、男性は1日2杯、女性は1日1杯までにすること。
7)塩分は控え目に摂取すること。
8)がん予防のためのサプリメントは利用しない。
9)6ヶ月までは赤ちゃんを母乳だけで育てること。
10)がんを治療した後は、がん予防のアドバイスに従うこと。

そして、タバコは吸わないこと。

[コメント]

答えは出されているということですね。後は、自分が、やるか、やらないかという問題だけです。

結局のところ、出来るだけ自然に近い食品を、バランスよく、そして、自分で調理して、食べること。そして、1日30分は身体を動かすこと。酒はほどほど、タバコは吸わないということ、それと、サプリメントに頼ってはいけないということでしょうか。

2007/10/10 水曜日

低脂肪な食生活は女性を卵巣がんにかかりにくくする

Filed under: 食生活, ガン — info @ 18:35:44

■the journal of the National Cancer Institute

低脂肪な食生活は女性を卵巣がんにかかりにくくすることが、アメリカの調査研究で明らかになりました。

シアトルのthe Fred Hutchison Cancer Reaerch Center のRoss Prenticeらの研究チームは、閉経後の女性の疾患の発症予防対策を評価することを目的に実施された臨床試験「Women’s Health Initiative」の一部として、48,835人の閉経後の女性を平均8.1年間に渡って追跡調査しました。

被験者の女性を2つのグループに分けて、一方のグループ(19,541人)には脂肪の摂取をエネルギー量で20%減らし、野菜や果物の摂取を増やしてもらいました。そして、もう一方のグループの女性(29,294人)には、それまで通りの食生活をおくってもらいました。

その結果、最初の4年間はグループ間に顕著な違いがみられなかったのですが、後半の4年間では、脂肪の摂取を減らし、野菜や果物を増やしたグループのほうが、対照群に比べて、卵巣がんの発症リスクが40%低下しました。

このことから、閉経後の女性にとって、脂肪の摂取を減らし、野菜や果物を豊富に摂取すれば、卵巣がんのリスクが低くなることが分かりました。

[コメント]
脂肪を少なく、野菜や果物を多く食べることは、卵巣がんに限らず、乳がんや子宮などの発症リスクを低減させることが、これまでの試験で確かめられています。

長期間に渡る食生活の嗜好は、結局、女性ホルモンがプラスに働くか、マイナスに働くかに大きく影響していることが明らかです。

2007/9/27 木曜日

オメガ3脂肪酸は子どもの1型(小児)糖尿病の発症リスクを低減する

Filed under: 食生活, 病気 — info @ 21:34:23

■thr Journal of the American Medical Associstin

遺伝的に1型糖尿病のリスク因子を引き継いだ子どもでも、オメガ3脂肪酸を豊富に摂取することで、1型糖尿病の発症リスクを低減することがアメリカのコロラド大学の研究チームの試験で明らかになりました。

1994年から2006年のあいだに両親や兄弟に1型糖尿病患者がいる遺伝的傾向をもっているとみなされた1,770人の子どもの食生活を調査しました。

その結果、被験者のうち58人の子どもが1型糖尿病を発症しましたが、オメガ3脂肪酸を豊富に摂取している子どもは1型糖尿病を発症するリスクは55%低かったといいます。

[コメント]
1型糖尿病は免疫が誤って、インスリンをつくるすい臓の細胞を破壊してしまう病気です。遺伝によるものとされていますが、発症するかどうかは環境要因によるとされています。今回の研究報告は環境要因の1つにオメガ3脂肪酸があることを確かめたものです。

2007/8/17 金曜日

ビタミンC、ビタミンE、βカロチンのサプリメントは心血管系の疾患には効果なし

Filed under: サプリメント・栄養成分, 病気, ビタミンC — info @ 15:01:49

■Arch Intern Med.2007;167(15):1610-1618

Brigham & Women’s Hospitalとハーバード大学医学部の研究チームは、心血管系の疾患の既往があるか、もしくは、心血管系のリスク要因が3つ以上ある、40歳以上の女性(平均年齢は60.6歳)、8171人に対して、無作為に、毎日、500㎎のアスコルビン酸か偽薬、1日おきに、600IUのビタミンEか偽薬、毎日、50㎎のβカロチンか偽薬を飲んでもらうことを、1995から1996年にかけてスタートし、2005年までに心臓病の発症や死亡率を調査しました。

その結果、平均摂取期間9.4年の間に、1450人の女性が1回以上の心臓病を発症しましたが、アスコルビン酸(ビタミンC)やビタミンE、そして、βカロチン投与による影響はみられませんでした。

また、それらのサプリメント摂取による有害性も確認できませんでした。

[コメント]

心血管系の疾患は、活性酸素による細胞の酸化障害、また、活性酸素が血管の内側を傷つけることで、血栓ができやすくなることから起こるのではないかと考えられています。実際に、抗酸化物質の豊富な野菜や果物をたくさん食べる人ほど、
心血管系の疾患や脳卒中を発症する割合が低いことが確かめられています。

そこで、Women’s Antioxidant Cardiovascular Studyとよばれている、アメリカの有名な大規模臨床試験は、抗酸化ビタミンを摂取することで、同様の効果を得られるのではとの仮説を立証するために実施されたようです。ところが、全く効果がみられなかったということです。

要するに、抽出ビタミンを摂取することで、野菜や果物を食べることの代わりは出来なかったということです。

結論としては、サプリメントではなく、野菜や果物を食べることが大切だということになるのですが、このことは、たとえ、抗酸化ビタミンといえども、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(αトコフェロール)、βカロチンだけでは、体内では働けていないということが明らかになったわけです。

要するに、もしも、サプリメントを使用するのであれば、ビタミンだけをいくら摂取しても、ほとんど無駄であって、野菜や果物中に存在する複合体で摂取しなければ、全く意味がないことを物語っています。ビタミンのサプリメントの形態の違いが有効性を大きく左右することです。

2007/8/4 土曜日

コーヒーに女性の結腸ガンの予防効果?

Filed under: 食生活, 病気, ガン, 生活習慣 — info @ 10:15:21

■厚生労働省研究班

コーヒーを1日に3杯以上飲む女性は、ほとんど飲まない女性に比べて、結腸ガンにかかるリスクが約半分であることが、厚生労働省の調査ので明らかになったようです。

40~69歳の男女約96,000人を約10年間にわたって追跡調査し、コーヒーを飲む頻度を、1日に3杯以上、1~2杯、1杯未満、ほとんど飲まないの4つのグループに分けて、大腸ガンの発症リスクとの関係を調べたところ、女性の結腸ガンの発症リスクが、1日に3杯以上飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて56%低かったそうです。ところが、男性では、そのような関連は確認できなかったとのことです。

男性は、女性に比べて、ガンの発症要因になるタバコを吸ったり、お酒を飲んだりする人が多いことから、コーヒーと大腸ガンのリスクとの因果関係は確認できなかったのではないかとしています。

また、コーヒーが結腸ガンを予防するメカニズムについても不明としながらも、ガンが発症する原因となる胆汁酸の濃度を低くしたり、腸の運動を活発にしたりする働きが影響しているのではないかとみているようです。

[コメント]

コーヒーをたくさん飲みさえすればいいというわけではありません。それぞれの食品には、何らかの病気の予防する成分も何らかの病気を発症させる成分も一緒に含まれるものなのでしょう。ですから、特定の食品を突出して摂ることは、何らかの病気の予防になると同時に、別の病気の発症リスクを高めることになる可能性は否定できないと思います。

全てはバランスが大切ではないでしょうか。

2007/8/3 金曜日

ブロッコリーやカリフラワーをよく食べる人は前立腺ガンにかかりにくい

Filed under: 食生活, 病気, ガン — info @ 10:15:12

■the Journal of the National Cancer Institute

アメリカの国立ガン研究所やカナダのCaner Care Ontarioの研究チームは、29,000人の55~74歳の男性を対象にした食生活調査で、ブロッコリーやカリフラワーなどのアブラナ科の野菜をよく食べる男性は前立腺ガンにかかりにくいことを明らかにしました。

調査開始時には被験者には前立腺ガンと診断された男性はいませんでしたが、4年間の調査期間中に1,338人の男性が前立腺ガンと診断され、その内、520名は進行の早い前立腺ガンと診断されました。

全体的には、野菜や果物の消費量と前立腺ガンのリスクには関連性はみられなかったものの、アブラナ科の野菜は別でした。アブラナ科の野菜、特に、ブロッコリーやカリフラワーをよく食べる男性は前立腺ガンにかかりにくいことが分かりました。

カリフラワーを1週間に1回以上食べる男性は、1ヶ月に1回以下しか食べない男性に比べて、進行性の前立腺ガンにかかる割合が52%低く、ブロッコリーを1週間に1回以上食べる男性は、1ヶ月に1回以下しか食べない男性に比べて、進行性の前立腺ガンにかかる割合が45%低かったことが分かりました。

これはアブラナ科の野菜には細胞をDNAの損傷から守る物質が豊富に含まれているからではないかとしています。

[コメント]

研究チームはアブラナ科の野菜がガンを予防するわけではないとしながらも、いろいろな野菜や果物を豊富に食べることがいろいろなガンにかかりにくい最善の方法であると指摘しています。

次のページ »


HTML convert time: 0.703 sec. Powered by WordPress ME