2007/7/25 水曜日

清涼飲料水(ダイエット用も含む)を1日に1本以上飲む人はメタボリックシンドロームにかかりやすい

Filed under: 食生活, 生活習慣, メタボリックシンドローム — info @ 14:55:21

■Circulation

清涼飲料水を1日に1本以上飲む人は、たとえ、ダイエット用であったとしても、1日に1本も飲まない人に比べて、メタボリックシンドロームにかかるリスクが48%高くなることが、アメリカの大学の調査研究で明らかになりました。

中年の男女9,000人以上を対象に実施されたthe Framingham Heart Studyでは、このほかにも、清涼飲料水を1日に1本以上飲む人は、4年間の調査期間中に肥満(BMIが30以上)になるリスクが31%、ウエストが大きくなるリスクが30%、高脂血症になるリスクが25%、善玉コレステロールが減少するリスクが32%、それぞれ、清涼飲料水を1日に1本も飲まない人に比べて高くなるとの結果を明らかにしています。

[コメント]

ソフトドリンクをどらくらい飲むかという単一の指標でも、これだけの傾向が明らかになるというのは、ある意味驚きです。おそらく、ソフトドリンクの摂取だけでは、いずれの疾患のリスクもそれほど高くなるとは考えにくいわけで、ソフトドリンクの摂取と、不健康な食生活や生活習慣は、密接にリンクしていて、その結果、さまざまな生活習慣病のリスクが高くなるものと考えられるのではないでしょうか。

また、興味深かったのは、ダイエット用のソフトドリンクも同じだということです。結局、「ダイエット○○○」というのは、販売を拡大するための品揃えの1つでしかないわけですね。

2007/7/21 土曜日

血糖値の上がりにくい食事法はニキビを改善する

Filed under: 食生活, ニキビ — info @ 9:57:46

■American Journal of Clinical Nutrition

グリセミック・ロード(血糖負荷)の低い食事はニキビを改善することがオーストラリアの大学の研究チームの試験で明らかになりました。

メルボルンのRMIT大学の研究チームは、15~25歳の43人のニキビの男性患者を無作為に2つのグループに分けて、一方のグループには低グリセミックロード(血糖値の上がりにくい)食事を、もう一方のグループには普通の食事を、12週間してもらいました。

その結果、血糖値の上がりくい食事をしたグループは、普通の食事をしたグループに比べて、ニキビが顕著に改善されました。また、血糖値の上がりにくい食事をしたグループは、体重やBMIが減少し、インスリン感受性が高くなりました。

[コメント]
グリセミックロード(血糖負荷)とか、GI値は、とても難しいものですから、血糖値が上がりくい食べ方と表現しました。具体的に言いますと、穀物は無精製のもの、お米であれば玄米、パンであれば全粒粉パンを食べる、砂糖や清涼飲料水は極力控える、豆料理や野菜を豊富に食べるということです。

お肌の状態をよくするために、取り組むべきは健康的な食事をすることです。そこを疎かにして、薬や化粧品に頼ることは本末転倒といっても過言ではありません。

2007/7/18 水曜日

ビタミンCは本当に風邪に効く?

Filed under: ビタミンC — info @ 15:30:26

■The Cochrane Collaboration

ビタミンCは風邪にそれほど効果的なわけではなく、ほとんどの人にとって、風邪の有効な治療薬は存在しないことが、オーストラリアの大学の研究チームが60年間の臨床試験を分析することで明らかになりました。

ビタミンCは動物実験でウイルスへの抵抗力を高めることが確かめられて以来、人間にも風邪の治りを早くするとか、風邪を予防する効果があると思われてきたようです。そして、膨大な数の臨床試験が実施されてきました。

これまでの全ての臨床試験を分析した結果、権威あるコクランレビューには、以下の通りです。

「風邪を引いてからビタミンCを摂取しても、風邪が治るのが早くなったり、症状が悪化するのを予防したりする効果はない。風邪の予防目的で毎日ビタミンCを摂取すれば、風邪を引く日数が、大人で8%、子どもで13.6%短くなる。ビタミンCの風邪の予防効果が最も顕著なのはマラソンランナーで、風邪を引くリスクが半減する。」

大人は1年で平均12日風邪を引くとされていますので、ビタミンCを予防目的で毎日することで、それが11日になる計算になります。研究者は毎日摂取することが理にかなっているとは思えないとしています。

[コメント]
ビタミンCほど有名で、かつ、誤って認識されている栄養素もないのではないでしょうか。ビタミンCは野菜や果物に含まれる水溶性抗酸化ビタミンで、体内で多くの働くがあるとされています。ところが、それは食べ物として摂取した場合であって、ビタミンCだけを単独で抽出して大量に摂取することが、果たして、有用なものか、全く不明、どころか、かえって悪影響である可能性が高いことが多くの研究で分かっています。

また、風邪についても、そもそも、風邪を治す薬や栄養素など存在しないことを知るべきでしょう。研究者も最も有効な風邪の予防は、外出からの帰宅時に念入りに手を洗い、うがいすることだと指摘しています。

2007/7/11 水曜日

リコピンがガンのリスクを低下させるエビデンス(証拠)は十分ではないと結論(FDA)

Filed under: ガン, リコピン — info @ 23:58:31

■Journal of the National Cancer Institute

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、トマトを食べることと特定のガンの発症リスクの低下には十分なエビデンスが存在しないと、これまでの研究報告を再評価することで結論を出しました。

トマトを食べたり、トマトに含まれる抗酸化物質リコピンを摂取することで特に前立腺ガンの発症リスクを低減するといういくつかの研究報告があることから、アメリカ食品医薬品局は、リコピンのサプリメントの効能表示の承認を検討するためにそれらの研究報告を再評価しました。

その結果、トマトが肺ガンや大腸ガン、乳ガン、子宮頸ガン、子宮内膜ガンの発症リスクを低減する十分なエビデンスはありませんでした。ただし、トマトを食べることで、前立腺ガンや卵巣ガン、胃ガン、すい臓ガンの発症リスクを低減するという非常に限られたエビデンスはありました。

[コメント]

そもそも、トマトという1種類の野菜にガンの予防効果を期待すること自体が考え方としては大変な無理があるようです。このアメリカ食品医薬品局の結論で、トマトの価値は少しも下がることはないでしょう。リコピンのサプリメントの効能表示を認めるにはエビデンスが不十分だということでしょう。

1つの栄養素や食品にガンの予防効果を期待するということは、かえって、偏った食生活を推奨しかねないように思います。ガン細胞が増殖するにはさまざまな複数の要因が影響しているわけで、たった1つの栄養素の多い少ないで、どれほどの影響があるというのでしょうか?

2007/7/9 月曜日

セレニウムの摂取が糖尿病のリスクを高める可能性

Filed under: サプリメント・栄養成分, 病気, セレニウム — info @ 22:15:22

■the Annals Internal Medicine

長期に渡るセレニウムのサプリメントの摂取は、ガンによる死亡率を低下させるものの、糖尿病にかかるリスクを高めることが、アメリカの研究チームが実施した試験によって明らかになりました。

試験は、被験者1,202名を2つのグループに分け、一方のグループ(600名)には、1日に200μgのセレニウムのサプリメントを、もう一方のグループ(602名)には偽薬を、それぞれ、平均7.7年摂取してもらいました。

その結果、2型糖尿病にかかったのは、セレニウム摂取グループでは58名、偽薬摂取グループでは39名と、セレニウム摂取グループのほうが約50%発症リスクが高くなりました。

[コメント]

セレニウムのグルコースの代謝を促進するという働きに期待したようですが、結局は、全く反対の結果が出たようです。このように、単一のビタミンやミネラルを長期に渡って摂取することで、予防を期待した病気の発症リスクが、かえって高くなるということは、過去にも報告されています。

その度に、「surprising study(予期せぬ結果に驚かされる研究)」などと形容されていますが、単一の栄養素のみを長期に渡って摂取することが、体内ではマイナスに働くことがあるということを知るべきです。

なぜなら、単一のビタミンやミネラルだけ、本当に不足しているのかは誰にも分かりませんし、もしも、栄養バランスが崩れていたとしても、単一の栄養素だけが不足することは有り得ないと考えられます。

また、本来は野菜や果物、穀物にさまざまな成分と複合体を形成している栄養素を、それだけ単体で取り出して摂取しても、果たして、野菜や果物、穀物を食べて摂取するのと同じなのかは疑問であると多くの専門家が指摘しています。

ビタミン剤を長期に渡って摂取することは要注意です。

2007/7/6 金曜日

ストレスが肥満を招くメカニズム

Filed under: 食生活, ダイエット — info @ 14:56:08

■Nature Medicine

ストレスを受けた際に分泌される物質NPY(ニューロペプチド Y)が、脂肪細胞の量や数を増やすことで、ストレスが肥満を招くメカニズムをマウスを使った実験によって、アメリカとオーストラリアの研究チームが明らかにしました。

実験では、マウスに慢性的なストレスを与えると、腹部の脂肪組織内の交感神経から「ニューロペプチドY」が分泌され、「Y2受容体」を活性化することを突き止めました。そして、ストレスを与えたマウスと普通のマウスに高カロリー食を与えて、2週間後に比較すると、ストレスを与えたマウスは約2倍腹部の脂肪が増加し、3カ月後には肥満と高血圧・高コレステロールなどメタボリック症候群の症状を示しました。さらに、「Y2受容体」が働かなくさせると、ストレスを与えられ高カロリー食を摂取しても、2週間後には脂肪が40-50%減少することが分かりました。

脂肪組織内の「Y2受容体」の働きを抑制することで、脂肪をコントロールし、肥満とメタボリックシンドロームの治療に応用できるのではないかとしています。

[コメント]

これまで、私たちも経験的に、ストレスによって、太ったり、痩せたりすることを知っています。今回の研究報告によると、ストレスを受けることで放出される物質と肥満細胞の受容体の関係が脂肪の増減に関わっていることが分かりました。

ただし、研究者はこの受容体の働きをコントロールするような新薬を開発すれば、肥満やメタボリックシンドロームの改善が期待できるとしています。今後の動向を注目したいとことです。

2007/7/4 水曜日

どんなダイエット法もその効果は同じ

Filed under: 食生活, ダイエット — info @ 14:30:13

■Annals of Internal Medicine

さまざまなダイエット法がありますが、どんなダイエット法もその効果は、どれもそれほどの差がなく、ダイエットに取り組んだ人のほとんどは、5年後にはもとに戻っていることが、アメリカの研究で明らかになりました。

アメリカのボストンのthe Tufts-New England Medical CenterのMichael Dansinger博士らの研究チームは、これまでダイエットについての効果を測定した複数の研究(総被験者数約12,000人)の結果を統合したところ、どのダイエット法でも平均して体重の6パーセント(5~7キロ)を減量に成功しているものの、5年後にはほとんどの人は元に戻っていることが判明、ダイエット法による効果の差はないことが明らかになりました。

また、痩せ薬も、その効果は、ダイエットと同様、長い期間でみれば、ほとんど効果がないことが分かりました。

[コメント]

ダイエットの品質は、摂取カロリーよりも消費カロリーを大きくすることであって、どのような方法で、そのような状態を実現しようとも、その方法のよって違いなど出るわけがありません。

そもそも、何をもって、ダイエットが成功したというのでしょうか?研究者は、5年後にはほとんどの人が元の体重に戻っているものの、肥満の人にとっては、一時的でも減量することは健康にプラスになったと指摘しています。

要は、いかに、「消費カロリー>摂取カロリー」の状態を、自分にあった方法で継続できるかです。そして、ダイエットについての方法論を探し求める愚に気付くべきです。

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