ビタミンC、ビタミンE、βカロチンのサプリメントは心血管系の疾患には効果なし
■Arch Intern Med.2007;167(15):1610-1618
Brigham & Women’s Hospitalとハーバード大学医学部の研究チームは、心血管系の疾患の既往があるか、もしくは、心血管系のリスク要因が3つ以上ある、40歳以上の女性(平均年齢は60.6歳)、8171人に対して、無作為に、毎日、500㎎のアスコルビン酸か偽薬、1日おきに、600IUのビタミンEか偽薬、毎日、50㎎のβカロチンか偽薬を飲んでもらうことを、1995から1996年にかけてスタートし、2005年までに心臓病の発症や死亡率を調査しました。
その結果、平均摂取期間9.4年の間に、1450人の女性が1回以上の心臓病を発症しましたが、アスコルビン酸(ビタミンC)やビタミンE、そして、βカロチン投与による影響はみられませんでした。
また、それらのサプリメント摂取による有害性も確認できませんでした。
[コメント]
心血管系の疾患は、活性酸素による細胞の酸化障害、また、活性酸素が血管の内側を傷つけることで、血栓ができやすくなることから起こるのではないかと考えられています。実際に、抗酸化物質の豊富な野菜や果物をたくさん食べる人ほど、
心血管系の疾患や脳卒中を発症する割合が低いことが確かめられています。
そこで、Women’s Antioxidant Cardiovascular Studyとよばれている、アメリカの有名な大規模臨床試験は、抗酸化ビタミンを摂取することで、同様の効果を得られるのではとの仮説を立証するために実施されたようです。ところが、全く効果がみられなかったということです。
要するに、抽出ビタミンを摂取することで、野菜や果物を食べることの代わりは出来なかったということです。
結論としては、サプリメントではなく、野菜や果物を食べることが大切だということになるのですが、このことは、たとえ、抗酸化ビタミンといえども、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(αトコフェロール)、βカロチンだけでは、体内では働けていないということが明らかになったわけです。
要するに、もしも、サプリメントを使用するのであれば、ビタミンだけをいくら摂取しても、ほとんど無駄であって、野菜や果物中に存在する複合体で摂取しなければ、全く意味がないことを物語っています。ビタミンのサプリメントの形態の違いが有効性を大きく左右することです。
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