2007/8/17 金曜日

ビタミンC、ビタミンE、βカロチンのサプリメントは心血管系の疾患には効果なし

Filed under: サプリメント・栄養成分, 病気, ビタミンC — info @ 15:01:49

■Arch Intern Med.2007;167(15):1610-1618

Brigham & Women’s Hospitalとハーバード大学医学部の研究チームは、心血管系の疾患の既往があるか、もしくは、心血管系のリスク要因が3つ以上ある、40歳以上の女性(平均年齢は60.6歳)、8171人に対して、無作為に、毎日、500㎎のアスコルビン酸か偽薬、1日おきに、600IUのビタミンEか偽薬、毎日、50㎎のβカロチンか偽薬を飲んでもらうことを、1995から1996年にかけてスタートし、2005年までに心臓病の発症や死亡率を調査しました。

その結果、平均摂取期間9.4年の間に、1450人の女性が1回以上の心臓病を発症しましたが、アスコルビン酸(ビタミンC)やビタミンE、そして、βカロチン投与による影響はみられませんでした。

また、それらのサプリメント摂取による有害性も確認できませんでした。

[コメント]

心血管系の疾患は、活性酸素による細胞の酸化障害、また、活性酸素が血管の内側を傷つけることで、血栓ができやすくなることから起こるのではないかと考えられています。実際に、抗酸化物質の豊富な野菜や果物をたくさん食べる人ほど、
心血管系の疾患や脳卒中を発症する割合が低いことが確かめられています。

そこで、Women’s Antioxidant Cardiovascular Studyとよばれている、アメリカの有名な大規模臨床試験は、抗酸化ビタミンを摂取することで、同様の効果を得られるのではとの仮説を立証するために実施されたようです。ところが、全く効果がみられなかったということです。

要するに、抽出ビタミンを摂取することで、野菜や果物を食べることの代わりは出来なかったということです。

結論としては、サプリメントではなく、野菜や果物を食べることが大切だということになるのですが、このことは、たとえ、抗酸化ビタミンといえども、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(αトコフェロール)、βカロチンだけでは、体内では働けていないということが明らかになったわけです。

要するに、もしも、サプリメントを使用するのであれば、ビタミンだけをいくら摂取しても、ほとんど無駄であって、野菜や果物中に存在する複合体で摂取しなければ、全く意味がないことを物語っています。ビタミンのサプリメントの形態の違いが有効性を大きく左右することです。

2007/8/16 木曜日

妊娠授乳期の母親の食生活の嗜好は子に受け継がれる

Filed under: 食生活 — info @ 14:51:05

■British Journal of Nutrition Aug 15 , 2007 online edition

妊娠中や授乳期間中にジャンクフードをよく食べた母親の子どもは、よりジャンクフードを好むようになる可能性が高いと、イギリスの大学の研究チームがラットを使った試験で確かめました。

London’s Royal Veterinary College のStephanie Bayol博士とNeil Stickland博士らのチームは、妊娠、授乳期間を通じて、ラットを2つのグループにわけ、一方には、 通常の食事だけを与え、もう一方には、通常の食事に加えて、ビスケットやマシュマロ、ドーナツ、チョコレートマフィン、バターピーナッツ、ポテトチップス等を与えました。

そして、出産した後、10週間にわたり、子のラットの食生活を観察しました。

全ての子どもはジャンクフードを好きなだけ食べることが出来るようにしたところ、妊娠授乳期にジャンクフードを食べた母親の子は、通常の食事をした母親の子に比べてmよりジャンクフードを好んでたくさん食べることで肥満になる傾向が確認されました。

このことから、母親の妊娠授乳期の食生活の傾向は子に受け継がれるとして、妊娠授乳期には、バランスのとれた正しい食生活を送るべきであるとしています。

[コメント]

最近、食育ということで、小学校などで、バランスのとれた食生活を送ることを教えているようですが、この研究報告が人間にも当てはまるのであれば、母親の妊娠中から食育が始まっているわけで、小学生になってからでは、“時すでに遅し”といえなくもありません。

2007/8/9 木曜日

子どもがダイエット食品を食べると肥満を招く可能性がある

Filed under: 食生活, 生活習慣 — info @ 10:12:23

■Obesity

子どもがダイエット食品を食べると、かえって、食べ過ぎることで、肥満につながる可能性があることを、アルバータ大学の研究チームが学術専門誌に発表しました。

子どものラットに、通常の食事の代わりに、低カロリーの食品や飲料を与えたところ、食べ過ぎるようになりました。ところが、青年期や大人のラットではそのような傾向はみられませんでした。

このことから、研究チームは子どもがダイエット食品を食べることで、味覚とカロリーの関係の認識が歪められるのではないかとしています。

[コメント]
ラットによる試験の結果を人間にあてはめることに懐疑的な専門家もいるようですが、子どもには、栄養バランスによい正しい食事を身につけさせることが大切であるという結論は全く間違っていないと受け止められているようです。

世間で販売されているダイエット食品が確かにカロリーは低く抑えられているのですが、加工食品中の加工食品であることは間違いありません。美味しく食べられるように配慮されていて、○○味、○○風味とありますが、それらは全て不必要な香料によるものです。摂取カロリーを低く抑えられても、化学合成された添加物をせっせと摂る必要があるのでしょうか。そもそも、カロリーを抑えることはダイエットに必要な一部分でしかありません。

ところで、子どもがダイエット食品を食べる必要があるのでしょうか?

 

 

2007/8/8 水曜日

カフェインは女性の物忘れを防止する

Filed under: 食生活, 精神疾患 — info @ 13:23:46

■Neurology Vol.69:P.536-545

1日にコーヒーや紅茶3杯分のカフェインは高齢女性の物忘れを防止することが、フランスの研究で明らかになりました。

フランス国立保健医学研究所の研究チームは、フランスの3つの都市の65歳以上の男女7000人(平均年齢74歳)を対象に、1日にどれくらいのコーヒーや紅茶を飲むかを調べ、記憶力についてのいくつかのテストを受けてもらい、2年後と4年後にも、再度、受けてもらいました。

その結果、1日に3杯のコーヒーや紅茶を飲む習慣のある女性は、1杯しか飲まない女性に比べて、記憶力テストのスコアの低下が小さいことが分かりました。特に、言葉の記憶において顕著でした。コーヒーか紅茶、何を飲んでいるかは関係なく、飲み物に含まれるカフェインの働きによるものと考えられています。

ところが、男性では女性のような効果は確認できませんでした。これは、カフェインの感受性が女性のほうが優れているからではないかと考えられているようです。

[コメント]

日本の厚生労働省の研究でも、コーヒーの結腸ガンの予防効果は女性だけにみられるとされていました。とにかく、カフェインは女性に効くようですね。それもその働きは多彩です。物忘れの予防にもなるなんて驚きました。ただし、これまでの研究では、カフェインはアルツハイマーなどの痴呆を予防する働きは認められているわけではありません。

2007/8/4 土曜日

コーヒーに女性の結腸ガンの予防効果?

Filed under: 食生活, 病気, ガン, 生活習慣 — info @ 10:15:21

■厚生労働省研究班

コーヒーを1日に3杯以上飲む女性は、ほとんど飲まない女性に比べて、結腸ガンにかかるリスクが約半分であることが、厚生労働省の調査ので明らかになったようです。

40~69歳の男女約96,000人を約10年間にわたって追跡調査し、コーヒーを飲む頻度を、1日に3杯以上、1~2杯、1杯未満、ほとんど飲まないの4つのグループに分けて、大腸ガンの発症リスクとの関係を調べたところ、女性の結腸ガンの発症リスクが、1日に3杯以上飲む人は、ほとんど飲まない人に比べて56%低かったそうです。ところが、男性では、そのような関連は確認できなかったとのことです。

男性は、女性に比べて、ガンの発症要因になるタバコを吸ったり、お酒を飲んだりする人が多いことから、コーヒーと大腸ガンのリスクとの因果関係は確認できなかったのではないかとしています。

また、コーヒーが結腸ガンを予防するメカニズムについても不明としながらも、ガンが発症する原因となる胆汁酸の濃度を低くしたり、腸の運動を活発にしたりする働きが影響しているのではないかとみているようです。

[コメント]

コーヒーをたくさん飲みさえすればいいというわけではありません。それぞれの食品には、何らかの病気の予防する成分も何らかの病気を発症させる成分も一緒に含まれるものなのでしょう。ですから、特定の食品を突出して摂ることは、何らかの病気の予防になると同時に、別の病気の発症リスクを高めることになる可能性は否定できないと思います。

全てはバランスが大切ではないでしょうか。

2007/8/3 金曜日

ブロッコリーやカリフラワーをよく食べる人は前立腺ガンにかかりにくい

Filed under: 食生活, 病気, ガン — info @ 10:15:12

■the Journal of the National Cancer Institute

アメリカの国立ガン研究所やカナダのCaner Care Ontarioの研究チームは、29,000人の55~74歳の男性を対象にした食生活調査で、ブロッコリーやカリフラワーなどのアブラナ科の野菜をよく食べる男性は前立腺ガンにかかりにくいことを明らかにしました。

調査開始時には被験者には前立腺ガンと診断された男性はいませんでしたが、4年間の調査期間中に1,338人の男性が前立腺ガンと診断され、その内、520名は進行の早い前立腺ガンと診断されました。

全体的には、野菜や果物の消費量と前立腺ガンのリスクには関連性はみられなかったものの、アブラナ科の野菜は別でした。アブラナ科の野菜、特に、ブロッコリーやカリフラワーをよく食べる男性は前立腺ガンにかかりにくいことが分かりました。

カリフラワーを1週間に1回以上食べる男性は、1ヶ月に1回以下しか食べない男性に比べて、進行性の前立腺ガンにかかる割合が52%低く、ブロッコリーを1週間に1回以上食べる男性は、1ヶ月に1回以下しか食べない男性に比べて、進行性の前立腺ガンにかかる割合が45%低かったことが分かりました。

これはアブラナ科の野菜には細胞をDNAの損傷から守る物質が豊富に含まれているからではないかとしています。

[コメント]

研究チームはアブラナ科の野菜がガンを予防するわけではないとしながらも、いろいろな野菜や果物を豊富に食べることがいろいろなガンにかかりにくい最善の方法であると指摘しています。

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