ニキビにビタミン C (アスコルビン酸)が有効に働く事は、かなり以前より言われていたのですが、いかんせんビタミン C を皮膚に外用しても皮内に届く事などあり得ません。
そのために、これをイオン化させる手法がとられてきました。
よく聞く‘イオン導入'というやつです。
元来水溶性のビタミンであるビタミン C は、皮膚のバリアを通過しづらく(皮膚の角質層にある脂質分の影響もあって)、それでも皮膚への吸収は、充分なものではありませんでした。
90 年代の中頃より、ビタミン C へと変化する誘導体の形のものが試みられるようになって、幾つかの論文が発表され始めました。
ビタミン C にリン酸を結合させた、アスコルビン酸リン酸エステル化ナトリウム、マグネシウム等と呼ばれるものですが、この形であれば、うまく皮膚へ吸収され、皮内でのビタミン C の強い抗酸化作用が、ニキビの改善をもたらすと云った報告が相次ぎました。
某国立大学での開発が大きく関与しているのですが、これを機に私も盛んに治療に取り入れるようになりました。
確かにニキビには有効で、毛細血管拡張症と呼ばれる所謂赤ら顔にも効果的です。
ただ、即効性のあるものではなく、また難治性のものには使い辛い面もあって、すべてこれで治療可能とはいきませんが、前回お話した、ビタミン A の誘導体とうまく組み合わせる事で、その成績は非常に高いものになりますし、間違いなく、ニキビ治療のファーストチョイスであると思います(おまけに、治療費は高価なものではありません)。
今では、親油性のものなど、さらに皮膚へ吸収を高めたものが、登場してきています。
このような背景からか、ビタミン C 誘導体含有と銘打った化粧品が多く存在しますが、その安定性や吸収率に疑問を感じるものが多いのは事実で、まして、ただのビタミン C 含有ってのは、全く意味がりませんので、これらのものには少し慎重な目を持っては下さい。
次回は、その他の、ケミカルピーリングやレーザー治療などについて、簡単にコメントしていこうと思います。 |