皆さんは,食べ物を衣服にこぼして出来る滲みと同じように、顔(顔以外の場合もありますが、以下同様)にできる滲みのようなものを総じて‘シミ'と認識していると思います。となると、当然嫌なもの、と感じる方がほぼ総てであろうと思います。この、皆に嫌われるシミについて、私なりにできるだけ詳しく解りやすく、少しは面白く読んでいただけるように書いていこうと考えています。
日常の診療において、最も多い質問の一つ、「シミは消せますか?」。これについて即答する上で、困る事がいくつかあります。
まず、シミと言う医学用語は存在しないので、患者さんとのシミについての認識(冒頭で書いた事)を何とか埋め合わせていく必要があります。医者の間ですら、所謂シミの扱い方はマチマチですから。
顔にできる‘滲み'のようなものには、非常に多くの病態があります。全身症状を伴う色素沈着だけでも数十種類もの疾患が考えられるので、一般的に皆さんが‘シミ'と認識しているであろう代表的なものを挙げてみます。
・肝班(カンパンと呼びます)
肝臓が悪くて出来るからではなく、単に肝臓の 形に似ている事からこう呼ばれています。ただ,肝臓疾患でも出現する場合があります。)
・雀卵班(ジャクランハンと呼びます)
所謂ソバカスの事です。
・老人性色素班
こめかみや頬骨の上や鼻の骨の上などに出来やすいまあるい境界のはっきりしたやつです。
・脂漏性角化症
老人にできやすいイボのようなもの
・炎症後色素沈着
ヤケドの跡や、擦りむき傷などのあとにできるシミ
・両側性遅発性太田母班様色素班
長い名前で申し訳ありません。シミとは呼べないのですが、シミと非常に紛らわしもので、これも入れておきます。
先程の質問(シミは消せるか?)について、先にお答えしておきます。ほとんどのものは消せると。消せなければ、話を聞いていだだく価値はありませんからね。
次回は、何故シミができるのかについて話していきます。 |