シミっていったい何なのかについて大まかに理解していただいたと思いますので、今回は、現在おこなわれているその治療法についてお話します。
まず、皆さんが考えられている至極一般的なシミ、コメカミや頬骨のあたり、鼻の骨のあたりに出来やすい、まあるい、その境界がはっきりしたシミ( 老人性色素班 )から話します。シミの相談でもっとも多いタイプのものです。
このシミはご本人の努力ではなかなか対応できず、逆に少しずつ濃くなってきたり、他の部分にも増えてきます。前回で少し触れましたが、このシミのできた部分の皮膚が少し正常ではなくなっています。骨の上などで、やはり刺激を受けやすい場所であるのが一因ですが、非常に分りやすく言うと、その部分の色を作る層にガタがきている、配列が乱れている、と思って下さい。そのために、紫外線をはじめとした外部からの刺激が真皮まで届き易くなるので、色を作って一生懸命守っている状態です。いつまでも守り続けるので、色素が増えて少しずつ濃くなってくる、さらには上に盛り上がって来ます。皮膚の状態が正常になれば、その色は消えていくのですが、なかなかそうはなりません。
そのため、治療は、できてしまった色素を破壊、吸収させる方法をとります。 Q 発振の色素レーザー(レーザー機器の説明は理解していただくのが困難なので触れずにおきます。)を使用しますが、このレーザー光は、色素にのみ反応しますので、基本的には他の正常な皮膚には変化を及ぼしません。レーザー光が沈着した色素に反応して、これを細かく分解させると思ってください。細かく分解された色素は、血流にのって吸収される事になります。具体的には、レーザー照射(1cm四方のシミで10秒程度ですが)後、薄いカサブタができて、 1 週間程度でこれが剥がれると、シミは消えていて、少し赤っぽい状態になっています。すりむき傷の跡にカサブタが出来て、それが剥がれて治っていく過程と同じような感じです。
上記の如く、レーザー治療は非常に簡便に受けていただける、優れた治療法と言えます。
このレーザーが開発された当初は、いずれ( 3 年程度で)再発してくるとみていた医者が多かったようですが(私もそう考えていましたが)、意外と再発は少なく、恐らくは、レーザーによって同時に破壊された基底層(胚芽層)の色素細胞が再配列され、ガタがうまい具合に修復されるようです。
ただ、このタイプのシミ( 老人性色素班 )は、一つ出現すると、どんどん増えてきますので(一箇所だけ皮膚がダメージを受けているとは考えにくいので)、できたものはレーザー治療でよいでしょうが、他にできるだけ増えてこないように気をつけていただきたいと思います。
ではどうすべきなのか、そうです(前回まで読んでいただいた方であれば気づいてもらえると思いますが)、刺激を極力避ける事(紫外線と擦ること)です。
次回は、その他のタイプのシミの治療法について考えてみます。
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