第11回 みんな大嫌い、シミについて考える 2006/3/18
 

その1 まずは、ニキビって何?

 

いろんなテーマで話す上で、いつも思う事ですが、やっぱりそのテーマの定義がしっかりしていないと、なかなか正確に伝わらないので、「そんなもの解っているよ。」と云わずに、まず‘ニキビは何か'について書きます。

若年者や老人は別にして、ニキビで悩んでいる方はものすごく多いと思います。
ニキビって皮膚の病気なのに、皮膚科を受診しない方は多いようだし、皮膚科で診てもらっているけど一向によくならない、このようなケースはとても多いようです。
何故こうなのか、等についても触れていこうと思います。

さて、ニキビって何?、ですが、
‘ニキビ'と云う言葉は、医学用語ではありません。正確には‘尋常性ざそう'と言います。
思春期に、毛包脂腺系の機能が高まる(つまり皮脂の分泌が活発になる)のですが、主に顔面に生ずる毛包性の角化異常(毛穴が塞がる、と思って下さい)と、その周囲の炎症性変化を、尋常性ざそうと云います。
これには、遺伝的な素因もあるのですが、皮脂中の中性脂肪が、毛包内(毛穴と考えて下さい)に存在するニキビ桿菌が作るリパーゼによって加水分解されて、炎症を惹起するような遊離脂肪酸が造られます。
このような状況下で、毛孔に白い、または黒い栓を持つ小さな丘疹ができます( comedo と言います)。
これに炎症が加わって、赤色丘疹となり、小さな膿庖、色素沈着、と変化します。
これは、長期間にわたって繰り返されて、思春期を過ぎると自然に軽快していくのが普通です。

巷よく聞く、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビですが、このような呼び名は本来なくて、上記の丘疹の変化で色が異なるので、誰かがそのように名附けているのでしょう。

思春期以降の、多くは男性にみられるひどいニキビがあります。顔だけでなく、胸や背中などにも見られるのですが、これは遺伝的な結合織の異常変化と考えられています。

「ニキビでなくて、これは吹き出物。」と言われる方が時におられますが、これは特殊な出来物ではなく、ニキビそのものです。

ニキビは、このように皮脂の分泌過多によるところが大きく、毛穴にできる出来物ですが、ここには、これまた活性酸素が大きく関与しています。そのため、思春期のシンボルとして捉えるだけではいかず、食生活からストレスまで、または間違った化粧品の使い方も含めて、複合的に見ていく必要があるので、実はかなりやっかいです。


次回は、これまでおこなわれてきた日本でのニキビ治療について話すことにします。

 
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