ビタミンは微量栄養素といわれていますが、たんぱく質や脂質、炭水化物のようなエネルギー源になったり、身体そのものを形成する材料になったりといった働きや役割があるわけではありません。
専門的には“補酵素”といわれています。補酵素というのは、字の通りの働きで、酵素の補佐役なんですね。
酵素は、体内に取り入れたたんぱく質や脂質、炭水化物を使って、エネルギーを産生したり、身体を構成する材料を製造する、いってみれば、全ての活動の主役なのです。酵素がなければ、いくら栄養成分が豊富にあっても、使われないのです。
生命活動を結婚にたとえると、酵素は仲人であり、生命活動を家造りにたとえると、酵素は大工さんなのです。
そして、その酵素の補佐が、補酵素であるビタミンです。酵素を大工さんにたとえると、補酵素であるビタミンは、道具なのです。
道具は、それを使いこなす人である酵素がいないと何の役にも立ちません。ですから、ビタミンは、身体の中で、一人でいることはありえません。必ず、その道具を利用しようとする動きがおこるのです。ですから、ビタミンは、決して、一人ではいられないのです。
そんなビタミンなわけですから、たとえば、ビタミンだけを、毎日、大量に摂取すればどういうことがおこるか、簡単に想像できますよね。
道具がどんどん供給されてくるわけですから、それを放っておきません。それを使おうという動きが、どんどん、おこってくるのです。
そのような動きは、始めのうちは、うまく働くかもしれません。ところが、そのことが常態化してしまうと、どうなるでしょう。とてもまずいことに、全体のバランスを崩してしまいます。
これが、ビタミン剤を、よかれと思って飲んでいるにもかかわらず、かえって、体調が悪くなってしまうメカニズムだと考えられます。
ここでも、バランスが命だというわけですね。
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