サプリメントの品質って何? その39

 
039 トクホについて
 

トクホってご存じでしょうか?正式名称は「特定保健用食品」と言うそうです。簡単に言いますと、厚生労働省が食品の機能の表示を認めた食品のことなんです。

食品には、“○○に効く”というような、機能の表示は、薬事法によって、認められていません。ところが、それは、法律で表示することを禁じられているだけであって、食品には機能がないということではないわけです。食品には、多彩な機能があることなんて、誰でも、経験的に知っていることです。

そこで、製造者が含有成分に関する安全性などの基礎データや動物やヒトを対象にした臨床データによって、その機能性が、厚生労働省の規定しているところの基準を満たすことによって証明できれば、その機能を表示してもよいとする制度をつくったわけですね。1991年からスタートしています。

実際のところ、どんな機能が、トクホとして認可されているのかといいますと、例えば、血糖値抑制作用、血中中性脂肪、体脂肪抑制作用、整腸作用、コレステロール調節作用、血圧調節作用、骨粗しょう症予防作用などです。この機能をみれば、一目瞭然ですね。そうです。生活習慣病の予防なのです。「生活習慣病の一次予防を目的とした食品」がトクホなのですね。

この“生活習慣病”ですが、そもそも、成人病のことを生活習慣病と呼び改めたのは、時の厚生労働省なのです。成人病というのは、年をとるに伴って、身体のいろいろな機能が低下していくこと、いわゆる老化に伴って、発症する病気という意味あいがあります。ある意味、仕方がないという印象を伴います。ところが、それを生活習慣病と言い換えることは、病気の原因を、年をとることによる“必然性”よりも、生活習慣の乱れによる“自己責任”を強調しています。仕方ないというよりも、戒め的な雰囲気が感じられなくもありません。ただ、最も強調したかったのは、それまで成人病とよんでいた病気は、生活習慣を変えれば、予防したり、改善したりすることが出来ますよ、という、メッセージではなかったのでしょうか。

ところが、生活習慣病の予防が出来るとの国がお墨つきを与えた食品が登場し、年々、その数は増えています。

例えば、「おなかの調子を整える食品オリゴ糖を含む食品」として、オリゴ糖が添加されたコーヒーがあります。そもそも、コーヒーという飲み物自体、胃液の分泌を促すので、空腹時に飲むと、胃壁を痛めてしまいます。ところが、トクホでは、“お腹によいコーヒー”があるわけです。添加されたオリゴ糖のお陰で、腸内環境がよくなっても、胃壁を痛めてしまったら、結局は、どうなんでしょうか?木をみて、森を見ず、なんていう気がしてなりません。

調べてみると、このような“なんか変な”トクホが、少なくありません。例えば、食後の血中中性脂肪が上昇しにくく、体に脂肪がつきにくいとされている食用油です。だいたい、油は、余分に摂取すれば、脂肪になるもの。だから、脂肪をつけたくなければ、余分な油をとらなければよいだけのこと。

生活習慣病を予防したければ、生活習慣を変えればよいわけです。ところが、数多くのトクホを認可していくうちに、生活習慣を変えずに、生活習慣病を予防しようとする食品が続々と出てきました。まさに、“本末転倒”とはこのことではないでしょうか?

 
[ドクターヒロズフォーラムのホームへ]  [アイエムエルストアのホームへ]  [このページのトップへ]
 
    運営会社 | 免責事項 | 個人情報について